掛け軸の歴史: (1) 中国での掛軸 | 古代~宋まで

投稿者 :翁志刚 on

掛け軸( 掛軸)は古くは中国を起源として日本に伝わったと考えられている。チベットにも掛軸と似たような形態のタンカが存在するが布に作品が縫い付けられている形状から日本の掛軸の源流は中国で間違いはないと考えられる。

中国の文献によれば掛軸の原型となったのは部屋の壁に掛けられていた縦長の絹の垂れ幕であったという説がある。紀元前2世紀の墳墓である馬王堆漢墓(まおうたいかんぼ)からこの絹の垂れ幕やそこから発展したと考えられる掛軸の原型が発掘された事により、これらは中国の前漢時代(紀元前206年 – 8年)には既に存在していたと証明されている。その後、中国の唐時代(618年–907年)にかけて現代に通じる掛軸の様式に体系化されていき、宋時代(960年 – 1279年)に更なる発展を遂げた。

当初は「掛けて拝する」事に用いられ、礼拝用の意味合いが強くあったと考えられている。桐箱に入れると持ち運びに容易である事と、比較的複数生産が可能であった為、掛軸は仏教の普及の為に中国では発展していった。

 

注:この記事は「nomurakakejiku」からの抜粋です。もしこの記事が著作権侵害に当たるならば、著作権者が私達に知らせてください、私達は直ちにこの記事を削除します


この投稿をシェアする



新着順 →


0件のコメント

コメントを残す

コメントは承認され次第、表示されます。